好転反応とは
手技療法をはじめとする整体で、一見ネガティブな症状が起きることがあります。「好転反応」「もみかえし」などと言い方は様々ですが同じものと考えてください。一般的にはもみ返しと言われることがほとんどですね。
「好転反応」は具体的には倦怠感や眠気、関節部の痛みなどが挙げられます。理由としては手技療法を受けたことで筋肉の緊張が和らぎ、その結果として普段の動作が大きくなったことが理由の一つです。
例えば、、腰が痛くて腰をかばうようにゆっくり歩いていた人が、大股でサッサっと歩くようになる。
明らかに症状としては改善していますが、その時に、腰が痛い時は十分に使っていなかった筋肉を使うようになりますし、関節の可動域も大きくなります。歩くスピードだって速くなります。
さらに腰痛でゆっくり歩いていた時は脚だけで歩いていたものが両腕を振って歩くようにもなります。
それだけ運動量も増えますからお身体は疲労します。それが倦怠感や眠気の原因になります。筋肉が伸縮すれば血流量が増えます。関節の可動域が広がれば今まで使っていなかった筋肉を使うようにもなります。
それが好転反応の痛みとなって現れるようにもなります。
当院で行う整体や姿勢や骨盤調整は刺激の低い手技なのですが今まで動いていなかった関節が動くようになるとそこに痛みが現れることもあります。
基本的には数日以内に「好転反応」は軽快します。またしばらくしてほかの部位に痛みが出ることもありますが、徐々に痛みの程度も頻度も小さくなっていきます。
症状が古い、症状がキツイ場合、「好転反応」は出やすいですし、あっちこっちに痛みが出現しやすいです。
反応が繰り返し出現すると不安になる方がおられます。今まで痛くなかった部位に痛みやだるさが出れば誰だって「大丈夫なの?」と思われるのは当然です。
しかし、今まで書いてきましたように「好転反応」は決して症状の悪化ではありません。
「好転反応」と「症状の悪化」とはどうやって見分ければいいでしょうか。
まず、眠れるかどうかです。倦怠感とか眠気とかがある場合はもちろん、痛みやだるさがあっても「反応」が起きている患者さんはよく眠れます。
人間の心身は睡眠中に回復します。
患者さんに
「自動車でも機械でも修理するときはエンジンとか電源とか切ってからですよね。それと同じことです。」
と説明させて頂いています。
逆に言えば治療中に痛みがひどくなってそのせいで眠れない、というのは好転反応ではありません。
まともな治療院であれば患者さんからそういう訴えがあれば病院などの医療機関の受診をすすめるはずです。
痛みに変化がないのも好転反応ではありません。施術後も同じ部位にずっと同じような痛みが続いている、という場合も単に治療法が誤っているケースが多いです。
「好転反応」が出たときは、まず意識して水分をとるようにしてください。できれば早く寝て、いつもより睡眠時間を長く確保するようにしてください。
あとは痛みやだるさが出たことを伝えて下さい。
ご自身のお身体の変化を感じ、良くなっていってるという感覚も大事かと思います。
その症状の変化をみながら施術のタイミングや施術内容など患者さんと一緒に納得出来るかたちで進めていければいいなと思ってます。
せっかくお金と時間をかけて施術を受けるのですから、正しい知識をお持ちいただくこと。疑問があればお気軽に遠慮なくご質問して下さい。